木造2階建 約34坪
2014年12月竣工

 

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札幌の郊外、隣は広い公園という自然を満喫できる場所に建つ家です。
構造材は北海道産のトドマツで、一部にエゾマツ、カラマツも使っています。武部建設の大工さんに手刻みで組み上げてもらいました。札幌の家2と同様に、北海道産の石灰と糊を使った漆喰を壁と天井に塗り、床仕上げにはトドマツの厚板を張っています。耐力壁には合板も使っていますが、水平面には無垢板の斜め張りをとりいれました。それが玄関ポーチでは現しになっています。(ちなみにこのポーチはカヌー置場でもあります)外壁はトドマツ板の南京下見板張り、無塗装です。
アウトドアがお好きで男の子がお二人という活動的なご家族に相応しい、さっぱりとした気持ちのいい家です。
シンプルでコンパクトなつくりですが、質的にはお施主さんのこだわりが色々散りばめられています。
シックハウス対策はもちろん、電磁波対策や、特別な水で練ったコンクリートや漆喰というユニークな試みも。

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南面は札幌軟石仕上の土間になっています。薪を置いたり雪で濡れたものを乾かしたりなにかと活躍してくれると思います。この土間とポーチの屋根付き土間が雪国の暮らしを豊かにするために一役かってくれるといいなと思っています。キッチンは当別町の家具工房「旅する木」でつくってもらいました。天板はチェリー材です。吊り戸棚がないのでスッキリ。リビングダイニングとひとつの空間に位置するL字型のキッチンです。
薪ストーブはドブレの700SL。ストーブを納入したファイヤピットの大石さんは薪ストーブの燃焼のしくみから、丁寧に説明してくださっていました。そして探究心あふれるお施主さんとの高度なやりとり…私も横で聞いていて目からウロコがぽろぽろ。この家ではいつのまにかとても目立つところに薪ストーブが位置するプランとなっていました。お施主さんと一緒に多くのやりとりを重ねているうちに自然とそうなっていった感じです。これからこの薪ストーブを中心として、ご家族の楽しい生活が育まれていくことでしょう。

 

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写真 佐々木育弥氏
2016年5月撮影(竣工後約一年と五ヶ月)